みなさん ごきげんよう
私
坂本龍一に会ってきました
そんなふうに言いたくなる体験をしてきました
大阪・VS.で開催されている
『RYUICHI SAKAMOTO & TIN DRUM | KAGAMI+』
今回は
MRで体感した坂本龍一との距離
BLUE ESSENCEで見えた景色
そして行く前に知っておきたい特典や会場情報まで
盛りだくさんでお届けします
実は以前 東京都現代美術館で開催された大規模展
「坂本龍一|音を視る 時を聴く」に
ずっと行きたいと思っていました
けれど結局 行けないまま会期は終了
またいつか 坂本龍一の音や世界を
空間ごと体感するような展覧会に出会えたらいいな
そんな思いが どこかに残っていました
そんな中 別の予定で大阪へ行くことに
空いた時間に何か面白い展覧会はないかな
と探していたところ娘から
「坂本龍一展 やってるよ」
そこで出会ったのが《KAGAMI+》でした
坂本龍一を
至近距離0cmで感じた世界を
ぜひ一緒に体感してみてください

《KAGAMI+》とは
《KAGAMI》は
坂本龍一とクリエイティブスタジオ Tin Drum が
約4年をかけて制作したMR作品
坂本龍一のピアノ演奏を三次元的に記録し
特殊なヘッドセットを通して
まるで本人が目の前で演奏しているかのような空間をつくり出します
2023年のニューヨークでの初演以降
世界各地で上演され
今回が日本初上演
大阪で開催されている《KAGAMI+》では
このMR作品《KAGAMI》を中心に
坂本龍一の音楽や時間を体感する
いくつものインスタレーションが展開されています
そして《KAGAMI》には
2つの体験スタイルがあります
RED COMPLETE
約60分 / 10曲
着席スタート・途中移動可のコンサート形式
BLUE ESSENCE
約30分 / 6曲
自由な位置から鑑賞するスタイル
今回は別の予定の合間だったこともあり
私が選んだのはBLUE ESSENCE
6曲の演奏空間を
自由に歩きながら体験しました
まずは会場マップとともに
私が歩いた順番に紹介します

《KAGAMI》の世界へ
エリアMAP1
KAGAMI: INDUCTION

映像や写真 テキストが並び
坂本龍一が自然の中で音を集める姿も映し出されています
けれど正直なところ
それぞれの写真や言葉が何を意味しているのか
にわかファンの私にはわからないものもありました
空間には
坂本龍一自身が選んだ香り
YOKA SAKAMOTOが漂っています
私は知らなかったため
残念ながら香りの記憶はありません
行かれる方はぜひ
香りにも意識を向けてみてください
坂本龍一がいた
エリアMAP3
KAGAMI: BLUE -ESSENCE

ヘッドセットをつけてBLUEエリアへ入ると
そこに坂本龍一がいた
演奏曲は6曲
私は1曲ずつ場所を変えながら
彼のピアノを聴いた
-至近距離約2.5m-
最初はグランドピアノのテール先
ピアノの向こうに彼の表情と身体の動きが見え
その手前ではピアノ内部のハンマーが動いている
彼の動きとハンマーの動きがひと続きになって
ほんとうにそこで弾いている
そう感じた
-至近距離約1m-
次は彼の左側真横
横顔と鍵盤に触れる手元を見ながら
ひとつひとつ丁寧に鍵盤へ置かれる指を追う
その丁寧な音が身体に伝わってくる
-至近距離約20cm(体感ほぼ0cm)-
そして彼の右肩の少し後ろ
揺れる背中と指先には
「いくつもの思いが静かに深く
重なっているように感じた」
近いからではなく
その思いに触れてみたくなった
肩に手を置けば
何かが伝わってくるような
そんな気がした
-至近距離約1m-
さらに次はピアノの右側やや前方
ここからは
鍵盤に触れる手元と
ピアノ内部で動くハンマーの両方が見えた
少しずつこの不思議な体感にも慣れ
彼の姿だけを追っていた視線が
周囲に広がる景色へと向かっていく
-彼との距離約4m-
次は少し離れて
テール右奥から全体を見た
そこに広がったのは
屋外でピアノを弾く坂本龍一
しとしとと雨が降り
私も冷たく優しい雨に打たれながら
彼と一緒に屋外にいるようだった
これは
映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』を観たときに
私の中に浮かんだ景色とどこか似ていた
-再び至近距離約2.5m-
そして最後の6曲目
最初に立ったテール先へ戻った
彼の身体が動き
ピアノの中ではハンマーが動く
ピアノの上に白い一本の木が立ち上がり
そこを起点に
枝のようなものが脈々と私たちの足元へ伸びてくる
まるで生命が
空間いっぱいに広がっていくようだった
そして
光の玉のようなものが
上へ上へと浮かび
一本の木に実っていく
私にはそれが
そこにいる人たちの思いが宙に浮かび上がり
それぞれの思いがひとつに集まり
実をつけた一本の木になっていくように見えた
彼の思いが空間全体へ広がり
その中で私たちの思いと重なりあっていく
私はそんなふうに感じた
映像と音とリフレクション
エリアMAP4
Ryuichi Sakamoto + Shiro Takatani: TIME, TIME

3つのスクリーンが並ぶ《TIME, TIME》
2021年に初演されたシアターピース『TIME』をもとに
『夢十夜』『邯鄲』『胡蝶の夢』などから着想を得たインスタレーションです
私はその場では作品の背景まで理解できず
映像と音とリフレクションを眺めていました
あとから『TIME』について知り
もう一度ちゃんと見直してみたくなった作品です
音が“物”として存在する
エリアMAP6
Ryuichi Sakamoto: Musics – open reel listening room

非圧縮のマスターファイルからつくられたアナログテープで
坂本龍一自身がスタジオで聴いていた響きを体感する空間
『音楽図鑑』『エスペラント』『CHASM』
『out of noise – R』『async』『12』
約40年にわたる6枚のアルバムから
日ごと 回ごとにランダムに流れます
暗い空間で
一定の速さで回り続ける大きなリールを眺めながら音を聴く
ノイズや微かな揺らぎ
音の立ち上がりや余韻まで含めて
音が情報ではなく
そこに“物”として存在しているように感じました
もっとじっくり聴いていたかったです
誰もいないピアノ
エリアMAP5
Ryuichi Sakamoto: Playing the Piano 2026 – D
同じ部屋には
一台のグランドピアノが置かれていました
坂本龍一自身の過去の演奏データによって
誰も座っていないピアノの鍵盤とペダルが動き
目の前のピアノそのものが音を奏でる作品です
open reel listening roomと交互に展開されますが
私は時間切れ
体感せず
会場をあとにしました
行く前に知っておきたい!お得な情報
気になる項目をタップすると、詳細情報をご覧いただけます ↓
🎁 SNS投稿キャンペーン
会場写真や感想に
#KAGAMI #坂本龍一
をつけてSNSへ投稿。
オフィシャルショップで提示すると
KAGAMI+限定ステッカーがもらえます。
🚅 JR東海「推し旅」
東海道新幹線の車内限定で
《KAGAMI》のために録音された演奏音源を楽しめます。
下り|Merry Christmas Mr. Lawrence
上り|The Seed And The Sower
さらに乗車特典として
KAGAMI+オリジナルバンダナも。
🎧 Open Reel Night
閉館後の会場で、通常より音量を上げ
1枚のアルバムをオープンリールでじっくり聴く特別企画。
坂本龍一が好んだドリンクとともに
音に身を委ねる夜です。
もっとopen reelを聴いていたかった私には
とても魅力的な企画でした。
🛍 KAGAMI+ オフィシャルショップ
グランフロント大阪 北館2F
ナレッジキャピタル THE Lab. アクティブラボ
グッズのほか、坂本龍一のCD・レコード・書籍なども

購入した《KAGAMI+ GUIDE BOOK》は、
制作背景まで知ることができ、
作品の見え方がもう一段深くなるのでおすすめです。
残す音楽
『async』などで
偶然に生まれる響きにこだわりをみせていた
坂本龍一
そんな彼が
最先端のテクノロジーを使い
極めて精密に未来へ残そうとした
《KAGAMI+》という作品
一見すると
まったく反対のことをしているようにも見える
けれど私が出会ったのは
ひとつひとつの音を丁寧に
その響きにこだわり続けた
坂本龍一その人でした
映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』で心に残った
「残す音楽
残さない音楽」
という言葉
《KAGAMI》は残す音楽の
ひとつの形だったのかもしれません
▶ 映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』|雨の音は100点 (よかったら、このブログ記事も読んでみてください)
そして《KAGAMI+ GUIDE BOOK》を読んで
この撮影が行われたのは
坂本龍一ががんの転移と
厳しい現実を知らされた直後だったと知りました
BLUEで彼の右肩の少し後ろに立ち
その背中に
「いくつもの思いが静かに深く
重なっているように感じた」
のは
こういう時間を生きていた
彼の背中だったんだと
あのとき言葉にできなかった感覚が
少しだけつながった気がしました
時間に余裕を
BLUEを体験したあと
REDも体感してみたいと思いました
オープンリールも
動くグランドピアノも
もっと時間を気にせず味わいたかった
振り返ると
今回は本当に時間が足りなかった
別の予定の隙間時間に立ち寄るには
少しもったいない場所だったのかもしれません
それでも行ってよかったと思っています
坂本龍一の音を聴くこと
作品を見ること
その人が残したものに触れること
それぞれが
これまでより少し立体的につながった気がします
これからまた坂本龍一の作品に触れたとき
きっと今までとは違うところまで感じられる
そんな
自分の中の層がひとつ増えたような体験でした
▶ Instagram Reel|《KAGAMI+》を映像で振り返る
《KAGAMI+》の会期は10月12日まで
ぜひあなたも
坂本龍一に会ってみてください
そして
そこであなたが感じた何かを
教えてもらえたらうれしいです

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