糸に引かれ
宙に浮く
重力を感じ
身体が痛い
息がこもり
孤独を感じる
ー 感情のスパーク
┬┴┬┴ Interpretation ┬┴┬┴
Ⅰ. 身体に残る孤独
スイングすれば風を感じ
着地すれば足元の素材を感じる
呼吸音を聞けば
吐いた息がこもる生ぬるさや
身体を包むスーツの温度まで感じるようになる
映像と音をきっかけに
そこにはないはずの感覚を
身体が補っていく
そして
その感覚は身体だけで終わらない
マスクの中にこもる呼吸から
体温のある
生身のピーターを感じる
その呼吸が
外の世界から切り離されたように
ひとり響くことで
今度は
孤独という感情まで伝わってくる
視覚が触覚へ
音が体温へ
衝撃が痛みへ
呼吸が孤独へ
映像と音が身体感覚へ翻訳され
そこにはない感覚を身体が補い
その身体感覚が
さらに感情へつながっていく
ストーリーから
ピーターの孤独を理解するのではなく
身体感覚を通して
スパイダーマンの孤独を理解していく
そんな
不思議な感覚だった
Ⅱ. まんまと意図にのる
この身体感覚は
なんだったのか
映画を観たあと
制作陣のインタビューを読んで
少し腑に落ちた
監督のデスティン・ダニエル・クレットンは
高さ
落下
スイングの速度を
どう感じさせるかを探るため
ウイングスーツや
パルクールのGoPro映像まで
研究していたという
音も同じだった
スイングシーンでは
一部の音楽をあえて引き
ウェブが伸びる音
張っていく音
街を抜ける音を前に出すことで
ピーターがその瞬間に感じているものを
観客にも感じてもらおうとしていた
そして孤独も
作曲家マイケル・ジアッチーノは
音楽に何かを足すのではなく
あえて音を抜くことで
彼の人生から失われたものを
音の中にも残そうとしたという
高さも
速度も
音も
孤独も
ここまで緻密に組み立てられていたからこそ
私は
あれほど身体で感じることができたのだと思う
もし私が
まんまとその意図にのることができたのなら
それはもう
最高の体感でしかない
Ⅲ. あなたがスパイダーマン
糸に引かれ
宙に浮き
重力を感じ
息がこもる
そのとき
スクリーンの中にいるのは
あなたかもしれない
映画はぜひ
映画館で
あなたが
スパイダーマンになれたら
IMAXではきっと
ハルクに触れている
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コミック未読の私でも
新しい映像表現の中に受け継がれている
スパイダーマンへのリスペクトを感じました
🎥 編集後記
今回
思っていた以上にたくさん登場してくれた
私の好きなハルク
映画を観たあと
甥っ子が
「あのシーン
ハルクはピーターを覚えてたってことじゃない?」
たしかに
ブルース博士じゃなくて
ハルクがピーターを覚えていたんだとしたら
誰からも忘れられたピーターにとって
あの瞬間は孤独の外に触れたのかもしれない
子どもの頃は
MARVELを観たいという甥っ子を
私が連れて行っていたのに
今では
私が教えてもらう側
「次はアベンジャーズだな」と
まだしばらく
一緒にMARVELを追いかけられそうです
—
よろしければ

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