
こんにちは、minoariです。 急性期看護師歴30年のオツボネナースが、
**もう一度、基本に立ち返って**血ガスのポイントを整理してみました。
これまで全6章にわたって
「血液ガスデータをどう読むか」を 基本から順番に整理してきました
血液ガスは 3つの矢印で読む
pH PaCO₂ HCO₃⁻
今では だいぶ迷わず見られるようになってきたのではないでしょうか
ただ 実際の現場では
あとから
「その数値 ちゃんと見てた?」
と言われる “怒られるデータ” に出会うこと ありませんか
それは 急変や重症化に直結しやすく
「先に見ているかどうか」で評価が変わる数値です
つまり
怒られるかどうかは
「知っていたか」よりも
「最初に見ていたか」で決まることが多い
だいたい後から見返して
「数値おかしいのに なんで気づかなかったんだろう」
と感じること ありますよね
この章では
「全部のデータを読む」ことは目指しません
急性期の現場で
まず最初に目に入れておきたいデータを
優先順位という形で整理していきます
※これまでの内容を振り返りたい方は、下にまとめています。
📚 血液ガスデータを読み解く|全6章一覧(クリックで開く)
※必要な章だけ読み返せばOKです。
⚠️ 本記事は、看護師としての学び直しを目的とした個人的な覚え書きです。 医療的判断や処置を行う際は、必ず医師や専門家の指示を仰いでください。

「その数値、ちゃんと見てた?」
って言われるやつ
だいたい決まってますよね
そんな“怒られる数値”
理解しちゃいましょー
血ガスで明日から怒られない
🔸 優先順位4つ
まずは結論からいきます
急性期で最初に目に入れておきたいのは この4つです
- 息 CO₂ O₂
- 血糖
- K
- Lac
全部を完璧に読む前に
この順番だけ押さえておくと迷いが減ります
ここからは それぞれを短く整理していきます
① 呼吸 酸素 CO₂ O₂
まず最初に見るのは 呼吸と酸素です
ここは 迷わず一番上に置いてください
理由はシンプルです
呼吸と酸素は
今この瞬間の命に直結するから
見るポイントは この2つです
-
CO₂
35〜45 mmHg が目安
45を超えてくると 呼吸が足りていない可能性
35を下回ると 呼吸が過剰になっている可能性 -
O₂
PaO₂ 80 mmHg 以上
SpO₂ 94% 以上が目安
これを下回ると 酸素化不十分
CO₂ が高いか 低いか
O₂ が足りているか 足りていないか
まずは それだけでOKです
ここで異常があれば
血糖や電解質より先に
呼吸と酸素の評価と対応が必要になります
血液ガスは難しく感じますが
最初は
息ができているか
酸素が足りているか
それを確認する検査です
※現場では VBG 静脈血ガスで評価することも多く
VBGのCO₂は ABGのCO₂より
おおよそ5〜10 mmHg 高めに出ることがあります

よくある勘違い
VBGのPvO₂は
酸素が足りているかどうかは
判断できません
SpO₂と呼吸状態を見ましょう
② 血糖
次に見るのは 血糖です
意識状態が変わっているときは 特に優先度が上がります
血糖は
低いか 高すぎるか
まずは それだけで判断します
-
低血糖
70 mg dL 未満
意識障害 けいれん 冷汗 の原因になる -
高血糖
300 mg dL 以上
脱水 感染を背景に
DKA 糖尿病性ケトアシドーシス
HHS 高浸透圧高血糖症候群
を疑う
血糖は
後回しにすると 確実に怒られます
理由は単純で
その場で修正できる数値だから
意識障害があるのに
血糖を見ていないと
「まず血糖でしょ」と言われがちです
逆に言えば
血糖を最初に確認していれば
それだけで評価が一段上がります

血糖は
血液ガスに表示されていなくても
同時にチェックしておくと安心です
③ K カリウム
次に見るのは K カリウムです
理由ははっきりしています
K は
不整脈に直結する数値だから
まずは 高いか 低いか
それだけで十分です
-
低K
3.5 mEq L 未満
不整脈 筋力低下 心電図変化の原因になる -
高K
5.5 mEq L 以上
致死性不整脈 心停止のリスクがある
K は
「あとで見ます」が通用しません
特に注意したいのは
腎機能低下 脱水 アシドーシス
ACE阻害薬 ARB 利尿薬 を使っている場合です
心電図が出ているときは
K の数値と必ずセットで確認します

K は 血ガスの HCO₃⁻ pH とも関係しますがここでは まず危険域かどうかを確認します
④ Lac 乳酸
最後に見るのは Lac 乳酸です
Lac は
今 体がどれだけ追い込まれているかを教えてくれる数値です
まずは 数値そのものより
高いか 低いか
上がっているか 下がっているか
それを見ます
-
Lac 上昇
2 mmol L 以上で注意
4 mmol L 以上は 明らかに重症
Lac が高いということは
組織が酸素不足か 循環が破綻しかけている
可能性があります
ショック 感染 出血 低酸素
これらが頭に浮かばないと
あとで確実に突っ込まれます
Lac は
単体で判断しない
必ず
バイタル 意識 尿量 と一緒に見ます
もう一つ大事なのは
トレンドです
Lac が下がってきているなら
治療は うまくいっている可能性が高い
下がらない 上がってくる場合は
再評価が必要です
※Lac は「原因」ではなく
体からの SOS サインです
数値だけで安心しないようにします

Lac は「原因」ではなく
体からの SOS
数値だけで安心しないように!
🔸まとめ
明日から怒られないように
優先順位4つを
表にまとめました
| 優先順位 | データ | 見るポイント | 怒られがちポイント |
|---|---|---|---|
| ① | 呼吸 酸素 | CO₂ 高いか 低いか O₂ 足りているか |
呼吸破綻に気づいていない |
| ② | 血糖 | 低すぎないか 高すぎないか |
意識障害で血糖を見ていない |
| ③ | K | 高いか 低いか | 不整脈リスクを見逃す |
| ④ | Lac | 高いか 下がってきているか |
重症度を判断できていない |

※スクショ OK
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